WOWさんのデザイナーとプログラマーの恊働のはなし。

久しぶりに勉強会というか講義と言うか、いいお話聞きに行けたのでメモ。

個人的にはデザイナーとかプログラマー分ける必要ないよねって思ってる人なので、
とても興味のある内容でした。:)

ちなみに当日はケミカル鍋用の食材切ったり鍋の準備するだけして、
勉強会参加して、またケミカル鍋に参戦するという訳分かんない行動してたw

今回行ったのはこれ。
職業としての編集デザイン 第1回 編集的開発
wowlabにおけるデザイナとプログラマの協働について

会場のamuさんは恵比寿にあるコワーキングスペースで、2時間くらいの小イベントを頻繁に行っているみたい。
こういう場所が家の近所にあって、気になるテーマのときに仕事帰りとかにふらっとお話を聞きにいける感じが素敵だなぁと思った。いや家全然近くねーけどw

で、WOWの鹿野さんがスピーカーで、BNN村田さんがファシリテータ的な感じ。
てか行ってから知ったんだけど編集者としての村田さんの担当書籍をほぼ持っていて、
素晴らしいお仕事だなと、、全然知らなかった。。

ちょっとここからは箇条書きメモしか残ってないので、
記憶からちょいちょい復元しつつも事実とは大きく食い違った解釈もあるかと思いますが、
個人的メモのため無視してください。

2012.12.21@amu

・成果物がanonimasに近い程恊働がよいのではないかという考え
・デザイナーは静的、プログラマーは動的
・共同幻想(デザイナーとプログラマーの共通美意識を持つ) → これ一揆じゃね?w
一揆ってのがそもそもみんなが共通の目標を持っており、それに対しての行動というか
集団一致による結果なので、この共同幻想ってチームで動く以上必須だよね?みたいな。

→ この辺りはとても納得いったなー。
  wowさんの中では自社PORTALでデザイナー、プログラマー分け隔てなく
  自分の美意識の共有をされているそうで、それを見た他職種の人たちと
  自然に共同幻想ができていってるよねって話。すげーその共同幻想見てみたいなーって思って聞いてた。

■ 編集的開発

インスタレーション → 目で触る。なるほどねー。言葉遊びが上手いなぁと。悪い意味ではなく。

会社の承認を得ずに勝手に会社のプロモーションビデオをつくる。
1年に1個必ずつくる。15年続いてる。それが会社のプロモーション映像になる。
これは自主的であるということが大前提。
motion textureから、もうこれからは単なる映像ではないなー、と感じたそう。

Motion Texture from WOW inc on Vimeo.

・開発
本来は仏教用語で「かいほつ」
自然や知識を利用して、より人間に有用なものを生み出す行為。
→ 自分の仕事としていることを言葉として定義してちゃんと考え直す。
  これいいなぁと単純に思った。言語化することによってもう少し本質的にやるべき方向が見えるかもしれないし、
  自分の周りの好きを一旦こうして整理してみようと思う。

・道具をつくるための道具。メタデザイン。

・テンプレートデザインの方がクオリティが高い場合、デザインをする意味って何だろう?
→ もちろん全体の世界観であったり、ディティールはオリジナルで作られたものに敵わないと思うのだけれど、
  テンプレートを作ったデザイナーの方が圧倒的に知見や技術があった場合、そこの世界観を取るか
  クオリティを取るかみたいな、あまり普段自分は意識したことのない問題だったなー。
  自分だったらどうするだろう。

・視覚は30程度の信号に分解され、処理された後、脳の中で再構築され、認識される。
→ これと一緒に見せてもらった図説が印象に残ってて、
  田中一光展でのSemitransparent Design™の田中さんの作品を思い出してた。
  そこの間にちょっとした解釈であったり、仕掛けを組み込んだりするハック的?な
  要素が楽しかったり、そうきたかーって思える今一番の課題というか興味な気がする。
  まー半年も経てばまた変わるんだろうけど。

モノの認識がその人の感情やその時の環境によって変化する。
世界をいかに見るか

■個とチームの関係性

Work → 個人作品の開発
Job → 受託開発

この間に Team → チーム作品の開発 がある。

会社の利益になることは少ないが、社内の知識や技術としての蓄積があるし、
これから受託開発につながるものもあるので、そうすれば経営のサイクルに入る。
やり過ぎると会社の仕事(Job)がどうしてもおろそかになってしまうので、
そこのバランスは舵取りする。
→ これwowlabさんならではの素晴らしい考え方だなーって思った。
  Workを自発的に行う人達の集団だからこそTeamでの制作が可能になるんだなって激しく思ってた。
  この辺りから鹿野さんが何となく大学教授に見えてくる。
  そういった環境作りや、集団内での意識作りとか、すごく先生的な感じ。素晴らしいなぁ。:)

・部活動としてやる
デザイナー、プログラマー関係なく一斉に同じ課題(問題提起に対する各々の解)をやってみる。アイデア出し。

■ 知識、人、技術、環境

知識 共通認識を増やす
 → 用語、概念、難易度(この共有が重要、難しい)、達成感、美意識

・Study
同じものをみる

・Experiment
おなじことを試す

・人 またがる知識を持つ人材
両分野が出来る人が揃えばそれが一番早いし、クオリティ上がる。

・技術 橋渡しの道具
デザインリソースの受け渡し
インハウスツール

Evernote
Wonderkit
WOW PORTAL
ここに自社Toolがあることが必要。自分たちの心の拠り所。w

QC4iOSでDesigner&Programmerが恊働する

/*
追記:20130130
これについては、wowさんのデザイナーとプログラマーの恊働ツール来てた。:)
http://www.wowlab.net/index.php?ref=works-addlibu-jp-process
*/

環境 他の分野を巻き込む
恊働の範囲を広げることで
個人の領域を

作業が探求に変わる。自動的に何かが作られる。

■再構築の為の分解 抽象的な話

テーマが2,3行で説明できるなら表現がいらない
水とは何か?

記憶とは何か? → 時間軸のある作品を作るときに考えていた。

言葉で説明できないこと  電話で人の顔を伝えることはできない
この空間の雰囲気は言語化できない

美しい色とは?

■自己内での恊働

20世紀voyage → 歴史を空間として捉える
Hotel Gadget → アルゴリズムで16億通り?の組み合わせ

デザイナーとプログラマーを自己内に共存させる
案件によってどちらに優先権を与えるか?を常に考えてる。
→ 優先権の概念はなかったなーと、多分優先権を争える程両者の力がまだないんだろな。

描くようにコーディング
「考える、描く、組み立てる」を一体化させる。
→ 超同意。

・知るために作る
自己表現ではない、知の探求の結果としての作品
・好奇心を連鎖させる
分野の枠外から分野全体をも包んでいる謎を見つける
→ 鹿野さんのもの作りの根幹。オリジナリティ。

・現象を集める
アルゴリズムを用いて現象を統合し、独自の世界観を構築する

・タイトルを先に決める
決まったらしめたもの。勝手に手が進む。
でも没頭に注意ねー。

質疑応答

・これまでの一番の成功事例は?
工場と遊園地(?)
リーダーナシで作れた。ディレクターなしでいけた。
デザイナー、プログラマーの共同幻想が一致すれば
後は各個人がどんどん突き進めていって形にする。

・これまでの一番の失敗事例は?
コミュニケーションエラーで失敗が起こることもある。
表現、見た目としてはもちろん成功まで持って行けていても
実際にデザイナーが行いたかったことができていない。それは気づきにくいけど実質失敗。

みたいな感じ。
改めてWOWさんの中の仕組みの素晴らしさというか、
(それを作ってきた人のお話なので当然ですがw)
色々もうちょっと自分自身の場合はどうかなってゆっくり考えてみるいい機会になったなーと。

おーし、いい話が聞けたので、自分なりのやり方で両方やるぞー。

自分の仕事(の仕方)や、自分の普段の生活ってのは
やっぱり自分の一回の人生なので、
自分自身で決めて作っていきたいっすね。:)

you